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2012年 05月 10日
5月の第一日曜には、バンクーバーのシティーマラソンが開催される。
今年2012年は6日。 その日は久しぶりに晴れ上がった気持ちの良い日だった。 本来、曇っていて小雨がたまに降るなどというのがランナーにとって走りやすい天気なのだが、バンクーバーは湿気もなく、晴れているほうが気温自体は低かったりもするので、個人的にはちょうど良い天気だったように思う。 2回目のフルマラソン参加。 3月の後半あたりから、左足の調子がずっと悪かった。 長距離練習では、走り始めてすぐに腿が重くなり、15キロを過ぎると決まって痛みが出始めた。 膝の外側からおしりにかけて斜めに引かれた直線に痛みが走る。 走れなくなるほどではないが、痛いか痛くないかと聞かれれば、それは結構痛い。 時々、脳天まで達する激痛が入ることもあった。 しかし、練習が終わり、入念にストレッチをやると治ってしまう。 家に帰るのに足を引きずるということもなく、スタスタと歩くことができる。 練習を少し休んだり、マッサージや整体のせんせいのところへ行っていたものの、大会の半月ほど前にあった10キロのレースでは、6キロを過ぎたあたりで激痛が走り、どんなにストレッチをしても、どれほどマッサージをしても治らず、結局、のろのろと足を引きずってゴールした。 パニックである。 私はタイムに関しては全く気にしておらず、初めて走ったホノルルでは5時間以上もかけているくらいなのだけれど、だからといって、だったら完走できなくてもいいじゃないか、、、ということにはならない。 どんなに遅くても、フルマラソンはフルマラソンである。 完走できたのとできなかったのでは、雲泥の差だ。 今年のBMO(モントリオール銀行の頭文字。 バンクーバーシティーマラソンのメインスポンサーである。地元の人はシティーマラソンとか、バンクーバーマラソンとはあまりいわず、BMOと言えば、大抵の人は何のことか分かる)には2万人以上の登録があったとのこと。 フル5,251人、ハーフ1万185人の参加(残りは8Kレースの参加者と思われる)。 初めて登録制限が引かれた大会でもあった(抽選ではなく、2万人に達したところで受け付け終了)。 そして、これだけの人数が参加するとなると、完走者の数次第では、カナダで最大規模のマラソン大会になるかもしれないということだった。 「何があっても完走するように!」というお達しが、半ば冗談(半ば本気で)参加者に課せられた。 そのような背景もあったため、まさにお達し通りに、何があっても完走したいという気持ちがあった。 焦りを自身もランナーである友達に話したところ、スポーツ専門のマッサージの人を知っているから、試しに行ってみてはと、連絡先を教えてくれた。 大会一週間前のことだった。 私がこれまで通っていたマッサージや整体のせんせいは、人柄も腕もとても良いのだが、スポーツ専門ではないため、練習方法や大会当日のためのアドバイスなどは受けることができない。 藁をもつかむ気持ちでスポーツ専門のマッサージへ行くと、走り方のフォーム、ジョギングシューズ、ウエアについてチェックしてくれ、改善すべき点、大会までの一週間でできることを教えてくれた。 そして、体のバランス、筋肉の状態は決して悪くなく、今日の診察の感じでは、フルを走っても大丈夫のように見えるとも言ってくれた。 明日、無理しない程度に10キロ走ってみて、その様子を知らせるようにということで診察が終わった。 10キロの結果次第で、大会前に他に何ができるか考えるということだった。 そして、翌日、左足にはやはり痛みのサインが出た。 大会の前々日の金曜に再度クリニックへ出かける。 「今日はとても忙しかったんだよ。キミの仲間がたくさん来てね。」 診察室への廊下を歩きながら、マッサージのせんせいが言う。 私の仲間? 「これまで調子が良かったのに、大会直前にいきなり故障した人達。つまり、キミの仲間。」 なるほど。 今回の私の左足のように、原因が何なのかよく分からない痛みというのが、当たり前だが、一番やっかいだ。 それも、大会までに日がないとなると、試行錯誤をしている時間がない。 そのような苦しい状況の中、ラスト・ミニッツに出したせんせいの診断は、「右足が短い」というものだった。 体のバランスは大方いいが、微妙に左側に下がっている(=右足が短くなる)。 あさってが大会ということも考慮して足をいじくるのはやめ、今日は肩のバランスを重点的に治す。 そして、当日、もし痛みが出てきたら、左肩を気持ち上げる感じにして走ってみるといいかもしれない。 効果があるかどうかは分からないけど。 でも試してみて。 そういうことだった。
by bp1219
| 2012-05-10 03:48
| ひびのこと
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